自分で獲得した研究費で、研究生活にまい進!
優れた若手研究者の養成を図る日本学術振興会特別研究員制度に、FITではこれまで7名の学生が採用されました。
現在はバロリ教授の研究室に所属する4名の学生が、特別研究員として研究費を支給され、主体的に研究を行っています。
今回は、その中の一人である大学院・博士後期課程・知能情報システム工学専攻1年の小田哲也さん(大分県 藤蔭高校出身)に話を聞きました。

「大学に入ってはじめて学ぶ楽しさを覚えたんです」と話す小田さん(大分県 藤蔭高校出身)

小田さんの研究は、安価で簡単にネットに繋ぐことができるネットワークの構築について。

研究の進捗状況などを年に一度提出し、内容によって次年度の採用の有無、予算などが確定する。いかにわかりやすくまとめるかも重要なポイント。
苦手だった数学を克服し大学院へ
――大学院に進もうと思ったきっかけは?
大学に入学した頃は、「大学院に進もう」なんて考えたこともありませんでした。
将来の夢は特に何もなく、「4年間で何か見つけられたらいいな」という気持ちだったんです。
でも、良い先生との出会いで苦手だった数学を克服し、成績もぐんぐんアップ。
大きく成長することができたんです。
その後、バロリ先生のコンピューターネットワークの講義のおもしろさに惹かれ、研究室に入りました。
――実際に研究室に入ってどうでしたか?
バロリ先生は「研究室はひとつの家族」という考え方なので、研究室は明るくアットホームな雰囲気です。
研究内容も自分に合っているし、入って本当に良かったと思っています。
力のある先生なので、研究で悩んでいても上手くサポートし、良い結果に導いてくれるのがうれしいですね。
インフラを必要とせず、ルーターだけでインターネットにつなげる無線メッシュネットワークの研究をしているのですが、バロリ研究室はとても自由なので、研究だけでなく趣味を楽しむ時間もあります。
成長するための環境が整った場所
――日本学術振興会の特別研究員に採用されていかがですか?
バロリ研究室には過去に先輩たちが採用された実績があるので、「自分もやってみよう」という気持ちになり応募したんです。
採用されると月20万円の研究費がもらえるので、お金のことを気にせず研究に没頭できるようになりました。
研究費は主に海外の学会に行く交通費に使っています。
それだけでなく、将来は研究職に就きたいと思っているので、就職に有利になる実績ができたのは大きいですね。
力を伸ばしてくれる大学です。自分がこんなポテンシャルを持っているなんて思っていなかったので、やる気を伸ばし、学ぶ力や考える力などいろいろな力を伸ばしてくれたFITに感謝しています。
バロリ先生もそうですが、世界で活躍する先生がいるのも魅力です。
やる気次第でぐんぐん成長できる環境が整っているなと実感しています。

研究内容は学会で発表することも。海外での学会は英語でのスピーチとなるため、語学力も必要になる。

バロリ研究室でのさまざまな出会いが自分自身を変えていったという小田さん。
今後はこの研究が広い分野で応用できるよう、さらに研究を進めていく。


意欲のある学生は必ず伸びます。
情報工学部
情報通信工学科
バロリ・レオナルド 教授
日本学術振興会の特別研究員に採用されるのは、日本の若手研究者の中でも特に優れたごく一部の研究者だけです。
採用されたことは学生にとって大きな自信になるだけでなく、「研究費をもらうからには成果を出さなければ」という責任感にもつながり、モチベーションがさらに高まります。
また、そうした先輩の姿を見ることで、後輩たちも良い刺激をもらっているようです。
私の研究室は、4年生の時から国際学会に参加するなど研究をする上で貴重な経験ができるのが特長。
学生たちは、英語力やコミュニケーション力などさまざまな力を養っていますよ。

優れた若手研究者を養成する制度
日本学術振興会の特別研究員制度とは、日本のトップクラスの優れた若手研究者に、自由な発想のもと研究に専念する機会を与え、我が国の学術研究を担う創造性に富んだ研究者を養成・確保を図る制度です。
採用されるのは厳しい審査を乗り越えた限られた研究者のみ。
その多くが国立大学所属という中、福岡工業大学では現在4名の学生が特別研究員としてバロリ研究室に所属し、日々研究課題達成に向け研究に取り組んでいます。

福岡工業大学 大学院サイトはこちら