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災害情報通信システムに関する研究

分野
新世代ネットワーク、コグニティブ無線、無線通信システム
キーワード
災害情報通信システム、車車間通信システム、アダプティブアレイアンテナ
情報工学部 情報通信工学科

教授 内田 法彦

研究概要

1. 災害情報通信システムに関する研究

 災害時においては、通信インフラの断絶の他、ネットワークアクセスが爆発的に増大し、通話、インターネット等よる安否確認や被災状況、避難所情報などの利用が困難となる。
 そこで、本研究では、複数の無線インターフェイスを通信環境や利用者の要求を考慮しながら、縮退しながらも自律的に再構成することにより、通信環境(電界強度、スループット、遅延等)やユーザポリシーを認知(Cognition)しながら、重要な情報を確実に伝達するコグニティブ無線通信手法に関する研究を行っている。
 また、孤立地区においても、携帯電話等のセンサー類を検知しながら、要救助者等を自律的に判別し、ユーザポリシーを考慮した蓄積運搬方式で情報を伝達する拡張DTN法(データトリアージ法)を用いて、より効率的かつ接続性を重視した災害情報通信システムの研究(図1、特願2017-064248)を行っている。

図1:災害情報通信システム

2. 冬期路面監視システムにおける車車間通信システムに関する研究

 これまでの山間部における路面監視システムは、電柱などに設置したセンサー類による局所的な情報提供から構築され、その地域に成熟した運転者等の知識が必要なものであった。本研究では、車両のタイヤ部に準静電界センサーを導入し、計測した路面状況を、耐遅延性車車間通信でデータ交換を行うことにより、路面全体を把握し、局所的な危険エリアを事前に提供することを目的とする。しかしながら、山間部での車車間通信では、車両も少なく、高速移動の他、木の枝や建物などの障害物からの雑音の影響も大きい。そのため、本研究では、画像認識による送信先車両の方向検出の他、雑音による影響を最小限に抑えるためカルマンフィルタ―による車両位置予測機能を備えたアダプティブアレイアンテナ(図2)により、車車間通信の効率化を行っている。

図2:アダプティブアレイアンテナ
     
利点・特徴  現在主流であるベストエフォート型の通信とは異なり、たとえ遅くとも確実に情報を伝達すると言ったアプローチは特徴的であり、災害時の他、情報通信格差が憂慮されている山間部、車車間通信においても有効な手法として、岩手県立大学、国立情報学研究所、茨城大学、東京大学等と広いトピックの共同研究を行っている。
応用分野 1.の研究:東日本大震災での被災地を中心に実証実験を進めている
2.の研究:他大学と連携して、通信環境の整っていない山間部における住民への冬期路面監視システムへの研究が進められている
特許情報 特願2017-064248
「静体状態に応じてデータパケットの送信優先度を制御する携帯端末、システム及び プログラム」

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